■ 過去の推薦盤
AMIGA ブルー・バラード/アーチー・シェップ・カルテット
BLUE BALLADS/ARCHIE SHEPP QUARTET
アーチー・シェップ(テナーサックス、ソプラノサックス) ジョン・ヒックス(ピアノ)、ジョージ・ムラツ(ベース)、アイドリス・ムハマッド (ドラムス)

アーチー・シェップと言えば、フリージャズの申し子的存在であり、鮮烈な不協和音 の塊が延々と続くイメージがありますが、1995.11.24・25にNYのクリントンスタジオ“A”で録音された 本アルバムはシェップのブルース魂を余すところなく伝えた好作品に仕上がっています。

物憂げなテナーサックスソロで始まる冒頭のリトル・ガール・ブルーを聴いた瞬間、 思わず全身の緊張がゆるんでいくのを感じ、深いリラクセーションの世界に沈み込んでいきます。 時折、混じるシェップの唸るようなボーカルも、聴き手にまったくこびるところなく、自らの 自然に湧き上がる感情に身を委ねている様相で、泣かせてくれること請け合いです。

秋の夜長に“泣きのシェップ”をどうぞ。

VENUS RECORDS TKVC-79307

FOREST ブルースエット/カーティス・フラー
BLUES ette /Curtis Fuller's Quintet with Benny Golson,
Tommy Flanagan,Jimmy Garrison,AL Harewood

カーティス・フラー(トロンボーン)、ベニー・ゴルソン(テナー・サックス)、 トミー・フラナガン(ピアノ)、ジミー・ギャリソン(ベース)、アル・ヘアウッド (ドラムス)1959.5.21NYC録音

あまりにも有名なハードバップを代表する名盤。現代のジャズ市場においてトロン ボーンはほとんど使われなくなっています。
しかし、このアルバムでフラーが見せてくれるハスキーで、ファンキーなトロン ボーンのアドリブフレーズは、この楽器の持っている柔らかで、暖かな魅力を存分に引き出し てひとつの到達点を示していると言えるでしょう。

誰かが誰かを幸せにしてくれる。音楽の持つ癒しの効果を十分に発揮している懐か しいジャズのスタンダードナンバー。幸せになりたいあなたにひかえめに捧げます。
ベニー・ゴルソンのアドリブソロも王道を行く。

KING RECORD CO.LTD. 240E 680・STEREO

Bob James ジョイライド/ボブ・ジェームス
joy ride/Bob James

強力なオープニングナンバーであるTake Me Thereに一目惚れして、3秒で購入を決 めました。
家で試聴するまでが待ち遠しかったこと。鮮やかな切れ味とおしゃれなアーバン フィーリングが現代の音楽シーンで何が行なわれているのか、雄弁に語りかけてくれます。

無駄の無い手馴れた作りですが、決して妥協することのないBob James の感性はさすが!
9曲目までの一曲、一曲はすべてCMのためにカッティングできるような高い完成度を 誇っています。

まさに、プロフェッションがプロフェッショナルな仕事をした佳作アルバム。

自称city boyの貴兄に最適です。行楽やドライブの御供にどうぞ。

なお11曲目のSweet Talk Me Nowにはラシーダ(Rasheeda)のボーカルが入っていますが、 ちょっと退屈で本アルバムの汚点と言えるかも。このアルバムのうちボーカルの参加 した10,11,12曲目は聞かなくても結構です。いささか後味の悪い評価になってしまいまし たが、瞬間に燃え上がった欲情は醒めるのも早いということ、真の愛情はじっくり育てなけ ればという良い教訓でした。

Wanner Bros,Records Inc., Made in Gemany. 9362-47335-2

AMIGA FOMATION 60 MODERN
JAZZ FROM EASTERN GERMANY AMIGA1957〜69
統一以前の東ドイツのレーベルAMIGAが1957〜69年に製作したアルバムの 中から編集されたものが、当アルバム。
3曲目のSkandinavia、4曲目のRien、7曲目のGralなど拝聴しますと、思わず涙が出てくるほどの 正統的な力強きJAZZの王道。 JAZZに国境はない、などと聞いた風なフレーズを口走ってしまいます。
強いて言えば、全体的にあともう少し、憂愁とか不安定感とか、アンニュイなどというわび、さびの 世界観が混在すれば、小生には好ましいかも。

今月はゲルマン民族の感性にただただ敬意を表して脱帽。

JCR [JCR 003-2(CD)]

FOREST BETWEEN OR BEYOND/THE BLACK FOREST
Dancefloor-jazz-Classics FromThe Legendary MPS Label
ベルリンのMPSレーベルが1967年から1974年にかけてリリースした、クラブ向きの ダンサブルな素材の中から強力なナンバーを選び抜き、1999年に編集したオムニバスアルバムです。 きれのいいスピード感のある楽曲が続くため、聴いてるだけで夏ばてに喘いでる青斑核 からノルアドレナリンが爆発的に放出されること請け合い。

ややレトロな雰囲気も漂わせながら、時代のパラダイムは東西ベルリンの融合へと転回していく。 そんな歴史的背景に思いを馳せつつ、ドイツビールを痛飲してください。

10曲目の゜Reza゜のボサノバフレーズに思わず酒盃が進みます。

余談ですが、ドイツのビールには、ドイツのビールとして守らなければならない厳格 な基準があるそうですね。 それは遡れば、バイエルン国王・ウィルヘルム四世による1516年のビール純粋令にまでたどり着ける そうです。
この勅令は世界初の消費者保護法でもあり食品衛生法でもあります。 つまり、ドイツのビールは、1871年以前からずっと統一された規格で製造されていることになります。 環境問題におけるドイツの徹底的で妥協の無い対策をみるにつけても、まさにドイツ恐るべしですね。

[ISBN3-9805820-1-9]

Lee_Morgan ザ・サイドワインダー/リー・モーガン
THE SIDEWINDER/LEE MORGAN
よく知られた名盤です。ある時代、ジャズ喫茶へ行けばこればかりかかっていた記憶があります。どこまでも豪快にスイングするモーガンの「tp」が、なぜかある種のほろ苦さを伴って、往時の記憶を呼び覚まします。
東芝EMI株式会社 1963. [CJ28-5064]

Grossman スティーブ・グロスマン・カルテット
                ウィズ ミッシェル・ペトルチアーニ

STEVE GROSSMAN QUARTET WHIH MICHEL PETRUCCIANI
ペトルチアーニ(P)の最後のスタジオ録音。特に2曲目のInner Circleが聴かせてくれる。 抑制されたタッチの中に、一粒一粒の音塊が美しい輝きを放つピアノ。ロリンズを思わせるグロスマン(SAX)のメロディーラインが魅力的。 5曲目You Go to my Head の軽快なスイング感が心地よい。
SONY MUSIC FRANCO 1999. [FDM 36602-2]

Paul Desmond スカイラーク/ポール・デスモンド
SKYLARK/PAUL DESMOND(アルト・サックス)
とにかく、冒頭のTAKE TEN が秀逸。おしゃれで、小粋で、美しいデスモンドのアドリブが夏の夜のひとときを慰めます。
キングレコード 1973.[K32Y-6148]

Joe Sample オールド・プレイセズ・オールド・フェイセズ/ジョー・サンプル
OLD PLACES OLD FACES/JOE SAMPLE
ファンキーなサンプル節が耳について離れない。人生の酸いも甘いも噛み分けたサンプル翁が、幸福に満ちたJazzyな世界へご案内します。
WEA International Inc., 1996.[WPCR-639]