■ 今月の推薦盤 [JAZZ]
FACE TO FACE / "BABY FACE "WILLETTE
善良なる紳士淑女諸君。
ファンキーの真髄である本アルバムを、天国に行く前に必ず聞いてください。噛めば噛むほど幸せがにじみ出てくる至福の名盤です。ブルージーでアーシーなオルガンの魅力が100%発揮されています。

オープニングテーマのSWINGIN'AT SUGAR RAY'Sは、グラント・グリーンのギタープレイが走っていて、しっかりと泣かせてくれること請け合い。フレッド・ジャクソンのテナーも明快ですが、やはりベビー・フェイスの着想力がすごい。脳で発想した奔放なプレイがそのままオルガンのキーに伝わるのが、人体の不思議。
84068BLUE NOTE 1961年1月30日録音

INTERPLAY / BILL EBANS QUINTET
エバンスがフレディー・ハバードやジム・ホールと組んだ魅力的なセッション。ピアノトリオがメインのエバンスのアルバムではめずらしい、唯一のホーンの加わったクインテット構成です。本アルバムは『ワルツ・フォア・デビー』収録と確か同じ日に録音されています。内省的でリリカルなエバンスのピアノにからむジム・ホールの抑制されたギタープレイが雰囲気抜群。エバンスの魅力を存分に引き出しています。傑作の並ぶエバンスの絶頂期に、優れたプレイヤーに触発されて、生み出されたインプロビゼーションの数々。歴史の証言者としての役割を持っています。ピアノトリオの時のエバンスに比べ、タッチは力強い感じ。ハバートのミュートをかけたトランペットもおしゃれ。
VICJ-60029 RIVERSIDE 1962年7月16日、17日録音。

ROMANTIC RHAPSODY / Richie Beirach Trio
ロマンティック・ラプソディ/ リッチー・バイラーク・トリオ
リッチー・バイラーク(piano) ジョージ・ムラーツ(bass)
ビリー・ハート(drums)

全編バラードのこのアルバム、ヨーロピアン・ジャズテイストのリリシズムで満たされております。冒頭リッチーの洗練されたピアノタッチにまず一瞬心地よい緊張感。しかし、次々に紡ぎだされるそのタッチの豊かな彩に、ものの数十秒後にはすっかり心なごんでいる自分に気づくのです。ゆったりとしたテンポなのに、かくもスイングするものかという驚きは特筆もの。ベースも心憎いほどみごとです。抑制の効いた、それでいて十二分にエモーショナルなスイング感に身をゆだね、心地よい至福の時間をすごしてください。診療室のBGMにもおすすめ。
TKCV-35091 VENUS RECORDS