■ 今月の推薦盤♪クラシック編
11-1 スーザン・グラハム/アーン歌曲集
本年のサイトウキネンフェスティバルのオペラ「ファウストの劫罰」で 見事と言うほかはない歌唱を聞かせてくれたスーザン・グラハムの歌曲集であ る。作曲者は、レイナルド・アーン。19世紀後半から今世紀中ごろまでに活躍し たアーンは、甘美で艶麗なフランス音楽の申し子のような旋律を残している。 その真珠のような歌の中から24曲を選んでスーザン・グラハムの芳醇で伸びやか な美声が軽やかに歌う。とにかく、美しい、洒落ている、文句なしの一枚であ る。録音も良い!歌の好きないやあまり興味のない方でもCDライブラリーに入れ ておいていただきたい一枚である。
CBSソニー(SRCR 2357)

Yo-YoMa ヨーヨーマ&ボビー・マクファーリン/ハッシュ
YO-YO MA&BOBBY McFERRIN/HUSH
クラシックに傾倒する若い先生から紹介された逸品。

通常、人間は声帯を震わせて何らかの音声を発する能力を、 元来具えているわけです。

この本来誰でも自然に備わっている筈の能力さえ、 トレーニングを積み、豊かな才能に恵まれた者と そうでない者の間には、質的にまったく別の次元の違いが あるということを、完膚なきまでに教えてくれるアルバムです。

器楽を超越するような圧倒的なヴォーカライゼーション。

人間の能力の限界を極める二人の奏者が、音楽の持つ可能性を 示してくれます。

SRCS 5785 STEREO Sony Music Entertainment inc.

11-2 ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
御存知、J.S.バッハの有名な変奏曲である。ザクセン選帝候宮廷駐在のロシ ア大使カイザーリング伯爵は病気がちで、不眠症を訴えていた。伯の家に住んで いた御抱え音楽士のゴルドベルクは眠れない時の伯の要望があればなにかすぐ演 奏できるように控えの間で夜を過ごさなくてはならなかった。ある時、伯は御抱 えのゴルドベルクのために、不眠の夜の気分が多少なりとも晴れる様な穏やかな 作品をバッハに所望されてこの曲が出来上がった。ことの真偽は別にして、眠れ ない時、秋の夜長にはぴったりの一枚ではある。演奏者のアンドラーシュ・シフ の卓越したテクニックと解釈はグレン・グールドを将に越えんとしているように思える。
LONDON(POCL 5127)

Sinfonia シンフォニア/村治 佳織
SINFONIA/KAORI MURAJI
若き才能の迸りを感じる一枚です。1978生まれであるから今年21歳。 3歳からギター教師である父親から手ほどきをうけ、1993年にはプロデビューを果たした実力にはただならぬものがあります。 現在4枚のCDをリリースしていますが、このアルバムはスカルラッティ、バッハ、ヘンデルの曲から構成されており、 非常に心地よく聞くことができます。暑い夏気分を変えるのには最適の一枚です。尚、余談ではありますが本人は理知的な美人。
ビクターエンタテインメント株式会社 1996. [VICC-186]