Weekly Objection(更新日:2004/09/09)
--- 日歯IT化と経済産業省実証実験委託事業を検証する ---

経産省はIT関連委託事業執行のあり方調査検討委員会を設置しその報告書を出した。

国のIT関連委託事業費は潤沢であるが、そのバリュウ フォア マネーは見出せず、実証実験とは言いながら、歯科界のみならず歯科医師会会員のための“形のある成果物”が3年を経過しても全く見えてこない。

本年2月2日の日歯会館等の地検捜索は3つの疑惑が対象とされ、その一つがIT疑惑であったことはすでに公にされている。

これに関連して2月、3月国会の質疑の場で,歯科分野に係る政府委託事業の執行の適正性が議論となり、中川担当相は個別の公認会計士等を含めた外部調査委員会を設置して対応するとした。

その委員会の報告書が提出され、同省のHPにも掲載され、その調査結果を公表した。その基本は、専門的かつ中立的見地からと謳っている。

結果は、同省の委託事業結果は13年から15年までで所期の成果が得られたと報告し、且つ又この件に関しては、国会議員の関与の事実は確認されなかったとしている。

しかしながら、前衆議院議員吉田幸弘氏に関わるフアミリー企業二社等が、この委託事業の下請け会社として存在していた事実が明るみに出ている。

ただ平成13年度 保健医療データビジュアライゼイション事業の事業執行体制の鳥瞰図を見ると、経済産業省の委託について委託場所の契約の届出は日歯までであり、モリタから以下の下請け会社は届出が不要とされていた。

14年度はモリタまで契約の届出が必要となった。

国の天下り機関である(外郭団体)イメージ情報科学研究所について設立経緯やその後の経過について論評は避けるとして、国民の税金と会員の貴重な会費が、無益に費やされている事実は見過ごすことはできない。

報告書作成委員は著名な方々であろうが、政府誘導の姿が丸見えであり、まさに,官僚の狡猾な手段、隠蔽工作は見苦しく、その調査内容の要点は、同省に落ち度はなかったとの自己弁護に終始している。

また報告書では、この委員会の結論を得るまで、日歯に対する16年度IT関連委託事業の執行を停止するとした。

しかし、多額の委託金を要し、継続が必要な事業であるのにもかかわらず、執行を停止するとはまさにお役所の感性以外何物でもない。

果たして経済産業省が委託した歯科分野での成果物は13年から15年までの3ヵ年を通じてどのような成果が得られたのであろうか。

1. 歯科分野の情報化を実現し得る電子カルテ・レセプト一体化システムの開発

2. 医療機関と診療報酬の審査・支払いを行う機関間を結ぶネットワークを実現するためのデータセンンターシステムの試作・開発

3. 歯科分野の情報化を進めるための標準化の推進(フォーマット)

4. 試作されたシステムによる実証

5. 開発されたレセプト作成ソフトウエアをインターネットを通じて簡単な操作でダウンロードできる機能の開発等導入支援体制の検討・整備 主として15年度に開発し、整備すべき導入支援体制全体を整理

年度別に見ると

<13年度 >

レセプト電算処理フォーマットの標準に関する分析

レセコンシステムに対するニーズ調査実施

画像情報化されたレセプトのオンラインシステムの開発と実証を行った。

<14年度>

医療機関と基金等を結ぶデータセンンターシステムを開発、レセプト処理機能を備えた電子カルテシステムのプロトタイプの開発、小規模な実験環境を整備【委員間で】開発されたシステムを用いて実証実験を行った。

<15年度> 

インンターネット経由でレセプト作成ソフトウエアをダウンロードできるシステムの開発を行った。

このように経済産業省は本事業において想定していた所期の成果物が得られたとしている。

ここでこれらを検証するために、日歯レセプト電算処理検討委員会の報告書(15年12月)と照らし合わせてみよう。

報告書14ページ 第3章 から17ページ第4章を精査する必要がある。

第3章の最終行 3行 (資料10)は極めて重要な表現が為されているので注目したい。

即ち、「経産省での実証実験で発生(派生・生成)したソフトはあくまでも実証実験の成果物とし、日歯共通ソフトとは見做さない」とある。

16年6月24日開催の日歯第2回理事会において、イメラボより著作物通知書の追加提出の依頼が日歯にあり、要請を受けて著作物通知書を提出したとある。(資料に基づき)その内容の開示を求めたい。又、調査委員会報告書にある、結論を得るまでの表現と、追加提出の関連は切り離して考えるべきなのか。

同日の山森監事からの、今後の調査研究についての質問に、専務はシステム開発に関する事業は終了したと答えている。としたら16年以降云々の経済産業省が経過観察処分を課し、次へのステップを保留しているのか、それとも専務報告どおり終了したのか、今後の進展について伺いたい。

また奥村常務から、モリタに委託したレセコンソフト開発は成果物であるとしている。成果物の内容を知りたい。

会員が望むソフトの配布等は,いつになったら実現できるのか、さらに、紙媒体を用いないFD等によるレセプト請求の実現など、全く先が見えてこない。

委託費に1000万円余の本会費用をつぎ込んだ結果の成果は全くない。

今後も同様継続するのか、他の方法を考えるか決断の時期に来ている。

素早い予見と費用対効果、会員ニーズに応えるにはどのような選択をするかが喫緊の課題である。

この件に関しては、平成13年3月の第142回の代議員会において富塚議員が最初に質問要望をした。点数改定時のソフト交換料に多額の費用がかかる。メーカーに互換性を持たせ、日歯の基準を満たした機種には日歯認定とするよう要望した。

議長は要望として取り扱い、その後の執行部の対応は見る影もない。

同年9月143回代議員会では吉田・原議員が日歯主導型のレセプトコンピュータ開発について質しているが確たる返答はなく、金山議員からは保険者機能強化に伴うレセプト電算化の質問もあった。14年3月144回では、村居議員が予算面で質疑、吉田議員が、委員会設置目的、検討項目を具体的に示せ、政府主導型への危惧を訴えた。上田議員の九州代表質問に対する執行部側の答弁は理解し難く、議長の要望という形で終わっている。

もちろんその後の日歯執行部の動きは緩慢であったと言わざるをえない。

14年9月145回では、吉田議員が、委員会機能の進捗状況と日歯の今後の方向性はと迫ったが、前向きな答弁は得られなかった。146回のIT関連要望、質問はなく147回は臨時代議員会のため、やり取りはなかった。

15年9月開催の148回は執行部も変わり、担当常務も同様それに新しくレセプト電算処理検討委員会が設置された。

吉田議員は、委員会のマニフェストを示せと迫り、岸田議員は国の委託を受けた実証実験について日歯のスタンスを問い、日歯仕様の共通ソフト開発の進捗状況を質した。

又、今後の展開、役割をどこにおくのかについて回答を求めた。

奥田担当常務が答弁したが、かなり専門的でありほとんどの議員は理解できなかったと思われ、また関心度は低く、耳を傾ける姿を見ることは出来なかった。

16年3月147回代議員会は太田議員が鋭く委託問題を追及し、日歯のIT化の今後の方向性について答弁を求めた。

吉田議員も再度マニフェストを問い、役員は新井専務,塚本常務、奥田常務、平井常務が担当することとなった。吉田議員は、一貫して日歯執行部の基本的スタンスの欠如を指摘した。

岸田議員も,要は金でなく内容だと迫った。

これら発言の主旨を要約してみると議員諸氏が指摘する日歯のカルテ、レセプトに関するITビジョンは見当たらないと判断できる。

16年9月開催の日歯決算代議員会にあたり、予算決算特別委員会は、今回の代議員会において、一連のIT関連について、140名の代議員が理解できる経過報告と、今後の展開に関して、確固たる執行姿勢と明確なビジョンを示すべきと質したところ、その意に沿った説明を果たすとの答弁を得ている。

ここであらためて国のIT関連委託事業の委託費等について再確認をしておこう。

関連費用の流れ

<平成13年度>

14年 4月 5日  7,900万円余 (財)イメージ情報科学研究所より日歯へ入金(仮受金)

    5月31日  7,100万円余  日歯よりモリタへ出金(仮払金)

10月 1日  イメラボから日歯へ振替(上記金額)

11月 6日  このうち90%の7110万余をモリタへ振替

10%790万余を管理費として日歯が保留(国の委託金の慣わしだそうだ)

15年 1月10日  管理費790万円余に日歯の資金260万円を加え1050万円をモリタに支払い

<平成14年度>

15年 5月 2日  イメラボから7875万円 日歯へ

5月12日  日歯から90%の7085万余 モリタへ

16年 3月31日  10%の管理費787万円余と日歯資金212万円余合計1000万円をモリタへ

<平成15年度>

16年 5月 7日  イメラボから5894万余日歯へ

    5月20日  日歯から5820万円モリタへ

(この年は10%引いてない)

国からは79,006,263円

    78,750,000円

    58,946,161円

合計 216,702,424円

モリタへ支払った金額

    71,106,000円

    70,875,000円

    58,200,000円

合計 200,180,000円

更に 日歯資金  およそ472万円余(259.9万円+212.5万円)

日歯管理費 運営費 委託金790万円余+787万円余

(2年分 10%ずつ) 合計2,050万円

である。

日歯における成果物の確認も検証しておこう。

1年目 センンターサーバー  レセプトデータ送受信   歯科診療所

2年目    〃       圧縮したレセプト送受信    〃

3年目    〃   WEBサイトへのアクセス と レセコンソフトのダウンロード

国からきた実証実験費用は日歯を介してモリタに委託費として流れた

それに日歯から472万円余モリタへ支払い。  

このようにして経済産業省委託実証実験事業にかかわる委託費は14年4月から16年5月の3年間に亘り、およそ2億2千万円であり、引き続き委託費が出される予定であったが16年度は一連の疑惑が解明されていないため、結論を得るまでIT利活用の促進にかかわるIT関連委託事業の執行を停止している。

結論とは事件が起き、国会の質疑の場において、歯科分野に関わる事業が指摘され、これに関連する政府委託事業の執行性が議論になり、担当相、中川大臣は調査検討委員会を設置して対応するとした。そして16年7月16日・委員会報告書が提出・公開されたことはすでに触れた。

ここでこれらに関わった登場人物を確認しておこう。

1 経済産業省(国 e・JAPAN 戦略の一端)

  労働省 両省協力のもと

2(財)イメージ情報科学研究所(国の天下り機関・ 国の委託先)  (16年6月東京事務所撤退)

3 日本歯科医師会  不明

4 日歯関連委員会  レセプト電算処理システム検討委員会

           レセプト電算処理検討委員会

5 モリタK・K (このモ社への指名は日歯であり、その選定理由は歯科コンピュタ取り扱い業界の団体長であったからと説明されている。が、国が委託先を公募した時点ですでにモ社に内定していた事実は明白。)

6 多重下請け業者 JTS、オー・アール・シー 

7 その他大勢 マスコミ報道では幾つか指摘されているが、我々は真実を把握できていない。

モ社からの下請け会社が存在していることは事実であり、この多重請負制にからむロンダリングが国会の場で指摘されたところである。

存在の事実は報告書による成果物が示されていることから、請負に関与し、成果物を作成したとする特定人物の介在は疑う余地もない。

日歯はなにを進めようとしたのだろうか。経済産業省の実証実験の主導的、又は中間的な役割(厚生労働省は協調体制)を果たしのみであり、会員要望のソフト開発はレセ電算化委員会に丸投げしたままである。

<国の補助金>

14年 4月 e・JAPAN 戦略の一環で7900万円委託費

15年 5月               7875万円

16年 5月               5894万円

         合計     およそ1億1669万円 国から

<日歯管理費・運営費+日歯資金>

14年11月             790万円+259万円余(1050万円)

15年 5月             787万円+212万円余(1000万円)

16年 5月             75万4千円余

         合計        2125万円

<委員会>

13年4月   レセプト電算処理システム検討委員会

        梅田専務  岡英男委員長

14年6月   同上委員会  岡委員長

        内田・平井・岸常務 

15年4月   レセプト電算処理検討委員会

        内田・平井常務   榎本滋委員長ほか

15年8月   医療課から調査課へ担当部署を変更

        新井専務(総括) 塚本常務(経産省担当)

        奥田常務(委員会運営担当) 榎本委員長

16年5月   奥村常務 池田委員長

15年8月の内田常務が担当から退き、三者体制になった理由、担当部署が変更になった理由は定かでない。

日歯のIT化(総合的)へのスタンス

予決特別委員会の質問に対する日歯の答弁がその姿を如実に現している

12年8月

予決委員会 IT関連質問

13年1月  なし

13年8月

Q レセプト電算化について

A IT時代に乗り遅れないように、政府主導でなく、日歯主導により会員がより便利に活用できるシステム構築をめざし対応する。

14年2月 

Q レセプト電算化について

A レセプト電算処理システム検討委員会を4回開催し対応している。        日医、日薬が進めている厚生労働省方式を基本とし、日歯主導のシステム構築を計っている。ただし個々の内容に関しては別であり、慎重に検討する必用がある。

14年8月

Q レセプト電算処理システムについて

A 現在経済産業省の受託事業として、カルテオンライン請求方式の実証実験事業を上記委員会で行っている。16年度診療報酬改定に向けて、次年度事業(15年度)のなかで次年度事業(15年度)のなかで共通ソフトの開発を行うべく検討している。

15年2月 

Q レセプト電算処理システムの進捗状況について

A 経済産業省の受託事業(二ヵ年)として、委員会で検討している。1年目は各医療機関からサーバーに向けてレセプトを転送した場合の処理速度とデータ受送信の正確性について実験を行い、2年目の今年は、カルテへの記載と同時にサーバーへの自動的転送と変換作業による診療報酬支払い請求の確認について実験を行っている。会員から要望の強い低価格全国共通ソフト作製に応え現在ほぼ出来上がっている。しかし一般会員が使用するためには、簡略化が必用であり、年度内(15年度)には日歯主導型ソフトの実験段階での完成が報告できる予定。16年度診療報酬改定に間に合いそうだ。

15年8月

Q 日歯ITへの対応について

A 現在、国の政策として進められている医療情報の電子化について対応している。15年9月(148回)の代議員会には資料を添えて報告する。

16年2月

Q 日歯主導のレセプト電算処理システムと電子カルテについて

A 医療情報ネットワーク基盤検討会の審議内容に鑑み、将来的には患者情報の共有化も見据え、電子カルテと連動したシステムとしての構築を目指す。歯科分野の標準マスター並びにレセプトの共通フォーマットの作成について,諸関連機関とさらに検討を進める。

16年8月

Q 支出の部第3款事業費・総合政策推進費の「レセプトコンピュータソフト開発作成費」として1千万円、『歯科保健医療情報ネットワークシステム開発費1基本ソフトウエアの開発等関係費7千875万円余の支出の事業の進捗状況について。また、今後の日歯の取り組みについて。

A 経済産業省からイメージ科学研究所(財)が受託、そのイメラボから受託金として7千875万円を受託、収入とした。(歯科医療情報ネットワークシステム開発費として)委託後モリタに再委託し実証実験事業は13・14・15年度の3ヶ年の事業として、データ通信に関する実証実験を行い、モリタが報告書をイメラボ経由で経産省に提出し修了(終了)している。会員要望の「レセコンソフト」についてもモリタに委託した。15年度末に納品された“もの”はレセプト作成機能のみのレセプトベースの『レセコンソフト』であった。16年度に入り最終的な確認を日歯レセプト電算処理検討委員会で行う。日歯のこれらに対する今後の取り組みは明確に示されなかった。基金・連合会・厚労省 保険システム高度化推進室,等々に関わる件は継続する。

回答が統一性を欠き、理事者がよく理解していない。日歯主導型の『レセコンソフト』が本年4月の改定時には【15年2月の日歯の答弁】間に合いそうだは全く反故となっている。16年度の最終確認を委員会で行った結果は如何なものであろうか。担当役員は替わっているが委員会は存続している。第151回代議員会には、これまでの経過を詳しく資料にまとめ提出し説明するとのこと。

まず論じなければならないのは、日歯執行部のIT全般にわたる基本的スタンスを明らかにすること。即ちIT化推進の戦略工程表の明示だ。

それは3点に絞られる。

次の3点をたたき台として再度論議すべきである。

1. 日歯の情報提供システムの取り組み、これは順調に推移進展している。

2. 事務部分のIT化でありこれも効率化、コスト削減が見込まれ機能し評価できる。

  この2点は概ね良とする。

3. 問題は歯科医療に付随する、とりわけ社会保険等に関わるIT化の推進である。

A. 診療報酬請求支払い分野のIT化

B. 会員が望む格安ソフトの開発である。

前者Aは国の政策として、委託事業として受託研究し大きな医療分野としての総合的データの蓄積、効率化等ITによるメリットは活用すべきであり、今の時代に欠かせぬ政策である。ただし、今回、国の委託事業並びに委託金等に関する不明瞭な部分が顕著であるのでこの問題は別に検証した。

後者Bは日歯会員にとって切実な問題であろう。近時開催の代議員会において、要望質問は絶えることがなく、またそれに対する明確な回答が為されていない。この原因を突き止めれば、日歯執行部がこれらに対するビジョンの欠落が挙げられ、また、ITへの理解度が希薄であるか、現在自院が使用しているソフトで十分であるとの認識で、(機能・価格)他人事のようだ。会員が会費に見合う何物かを求めることは当然であり、現況の医院経営の厳しさからすれば2年毎(時には不規則な事態もあるが)の診療報酬改定時における、市販歯科用ソフトの割り高な導入は大きな負担になっている事実は歪めない。これらを勘案すれば日歯が会員向けにリーズナブルなソフトを提供して欲しいとの声は当然であると共にスケールメリットも生まれる。ただ統一ソフトの難しさは、都道府県に於ける社会保険療養担当規則解釈の差異を視野に入れなければならない。(日歯は解釈の差異を是認している)現在レセコン業者は数多くそれぞれの特徴を売りものにしている。これら業者の存在を重要視することが今後の対応の要である。日歯独自格安安全ソフト開発作成はこれら業者のノウハウの手を借りなければ先に進まない。13年3月に冨塚議員が要望した案件が今までないがしろにしてきた結果が今を招いている。

そこで日歯の総体的なIT化への取り組みの経過を検証する必要がある。

平成13・14年度の日歯のIT化に関する姿勢

13年9月 (第143回代議員会)

  日歯執行部の姿勢

  医療担当者の裁量権に制限が加えられるとして消極姿勢

  全国レベルでシステム化を図ると1兆8千億円かかる。

 標準化によるチェックアンドジャッジで点数が下がる。

  しかし、日歯主導のシステム構築は会員の利便性を考慮する必要はある。

14年9月 (第145回代議員会) 

オンライン請求の実証実験が始まるが、共通ソフト作成費は国から金は出ないオンライン化については国から【厚生労働省】FD請求等の推進 国の施策の一環として受 け入れる。

平成12年度から現在まで(臼田第1期執行部から2期途中・井堂執行部7月まで)の日歯会に於けるレセプト電算化等に関する経過

12年5月(第140回代議員会)

臼田会長挨拶に医科と歯科のレセプトという発言があるが、この時点ではレセプト電算化の話は全く出ていない。

12年9月(第141回代議員会)

代議員より情報化時代に対応する日歯の姿勢を問う質問があった。ITというフレーズが前面にでてきた。中原執行部調査室第2部会の『歯科医療関係各種情報システム化について』の報告書をどのように評価するかのQがあり、次のようにAしている。(岸常務)会員向け イントラネットFCIS インターネットHP立ち上げの第2次答申にとどまる。

12年10月26日(第8回理事会)

岸田理事から調査室答申を踏まえ上記要旨の回答があり、臼田会長が始めて、常務会において情報化推進のための環境整備を行うと発言あり。

第9回理事会時に一志理事よりIT化に有能な常務陣を加え対応すべきとのQに対し井堂副会長が次年度予算の中で考えるとAした。

13年度事業計画にはじめて「IT革命」対応

会員・都道府県歯科医師会向けのネットワーク構築

『歯科医療情報システム化の推進』を掲げる。

会内に情報管理部門を置く。

『対外PR用インターネットの検討と実施』を掲げる。

この年予算決算委員会から、日歯の医療分野におけるレセプト電算化・電子カルテの方向性が明確になりつつあるので、デジタルデバイド解消のため、日歯はこれらをバックアップすべきと提言がなされた。

各代議員会開催時の予決委員会の質問に対する回答を見ることにより日歯のIT化への取り組み姿勢が判読できたが(前述)総体的に非積極性であり、無関心が鮮明であり、基本的には当時の執行部の中にIT化による情報の共有に起因するデメリットガ強調された理論展開がスタート時に存在したことも進展を妨げた原因の一つと考えられる。

即ちIT化による医療担当者の裁量権が制限される。全国レベルでの対応には1兆8千億円もの膨大な費用がかかる。(なにを基準にした数値かは分からない)。前述の保険点数数値の捕捉に伴う歯科点数下げにつながる危惧等であり、さらに保険者、行政、メーカー、産業界の利己的思惑、業界利益に繋がる思惑が交錯したと思われる。

医療分野のIT化の最たる目的は、我々の眼前にある国民に良質な医療を提供することであり、IT化そのものは手段であって目的ではないことである。

国の進めるIT戦略は視点を変えれば医療費削減に向けてのものであることは明白であるがそれを凌駕する歯科医療のエビデンンス創出に欠くことが出来ないテクノロジーと捉え、否定的でない取り組みを、慎重かつ注意深く進めるべきであろう。

日歯に求められるは確固たる、会員の繁栄と安全を長期にわたり確保する統治が必要であり、それに付随する政策的、政略的行為の政治を組織が機能させ歯科界の舵取りを願ってやまない。

151回代議員会を境に日歯のIT戦略の姿が明確に示されることを期待する。


ISSHI