| 地域歯科保健に生きる |
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2005年の初頭にあたり、旧年中のご厚誼に感謝するとともに当ホームページを訪れていただいた皆様の益々のご清栄を祈念いたします。 現在の日本は総括すれば「人格障害(Personality Disorder)」化した社会だと言われます。子供は同級生の首をカッターナイフで切り、教師は教え子に猥褻行為を働き、大学教授が覗きを行い、警察官は痴漢で捕まり、親が子供を虐待し、子供が親を殺し、母性を持てない母や家庭内で存在する意味のない父親が氾濫しています。物質的には豊かになったはずなのに、ストレスに押しつぶされた自殺者は急増し、老人は邪魔者扱いされ、電話がかかってくれば「振り込め詐欺」、量販店に行けば放火に巻き込まれ、電車に乗れば毒・劇物、登校すれば拉致、誘拐。薬物依存、ギャンブル依存、ゲーム依存、アルコール中毒、摂食障害と適応障害、出社拒否と引きこもり、急増する自己破産と倒産、リストラの苦悩、破綻しつつある国家・医療財政。窃盗、暴行、傷害、援助交際、幼児性愛、近親相姦、人身売買。不倫と離婚と機能不全家庭。世の中は益々醜く住みくいものになり、日本人の心は蝕まれています。昨年度は、日本歯科医師会にとっても現役の会長等が贈賄容疑で逮捕されるという、前代未聞の恥ずべき事態が起こりました。逼迫した医療財政の中で、長期にわたり一方的に抑制が続く尻すぼみの歯科医業の現状を、「政治力」を利用して打開したいという動機には同情するものがありますが、社会的な規範を無視した報いは大きく、長年に渡り築き上げてきた開業医と地域社会との信頼関係は揺らぎ、医療福祉費をなんとか削減したい勢力には、中医協を解体するいい口実を与えてしまい、歯科医師会の行政からの独立性は失われました。 当分の間は歯科医療が省みられることはありえないでしょう。では、こんな厳しい状況で、私たち地域の歯科医師会は何をすべきでしょうか? 答えは「地域に戻れ」ということです。もう一度歯科医療の原点に立ち返り、歯科医療に関する知識と経験と善意を地域社会に還流させる場をつくることが必要です。子供たちには健康な歯で一生を過ごす価値を繰り返し刷りこみ、その方法を身につけさせることにより、将来のより質の高い歯科医療のマーケットという新たな価値の創造につなげることができます。私達は歯科医師というある分野の専門家ですから、その体験や仕事の姿を紹介することにより、歯科医療そのものに対する共感を得るのも意義があるかもしれません。成人にはサイレントディジーズである歯周病健診を中心に、潜在している疾病掘り起こしと生活習慣や基礎疾患と歯科疾病の関連を啓蒙するとともに、なによりも健康な顎口腔系が生涯の高度なQOL確保に不可欠であることと、その健康のもつかけがえのない価値を実感させることが重要です。正しい知識を分け与えるだけでは人は絶対に動きません。タバコが健康に悪いと知っていても、健康のすばらしさを実感するか、自分の健康に危機感を持たない限り禁煙行動には結びつかないものです。無意識に触れ続けた健康のプラスイメージを、何かの機会に実体験として真に経験、認識できたときに、初めて行動変容に結びつきます。逼迫する需給関係を考慮すれば、補綴中心の歯科医療から予防中心の歯科医療へ転換することは、生き残るための必須条件になっています。障害者や高齢者の歯科保健への対応にも積極的に取り組み、社会が単に目先の利益を追求する弱肉強食のジャングルではないことを、本当の意味で生きていく力をサポートする歯科医療の姿勢を示すことにより実感してもらうことが大切です。地域社会の人々が自立した歯科領域の健康観を確立し、人々が予防と再発防止のために自発的に定期健診のためにかかりつけ歯科医へ通う余裕のある社会、そんな社会が人々の喜びや生きる意欲をかきたてる社会につながり、私たち歯科医療従事者の社会的なプレゼンスを高めるのではないでしょうか。 人格障害は養育環境や遺伝資質も関係しますが、核家族化、ムラ社会の崩壊、社会倫理の喪失、肥大する欲望と際限のない利潤追求という戦後資本主義環境が社会的成因となっています。歯科医療を通じて、自分の健康を長期的な見通しの下に守り、自分をサポートしてくれる信頼できる「かかりつけ歯科医」のもとに自発的に通うという、ベーシックな社会適応能力を育てることは、社会科学的な観点からも意義のあるものと考えます。長野県歯科医師会では平成17年度事業として、地域歯科保健へのより積極的な取り組みを果たし、長野県民がより健康で充実した生活を送る一助になればと決意しています。 重点事業としては、
6月9日(木)長野市若里市民文化会館で開催する。内容は、「食と歯の健康づくり」というテーマ(課題)で、参加者は、歯科関係者、8020推進員、市町村保健担当者、保健所担当者、一般を考えており、午前中に、8020推進員育成研修会、午後に式典、表彰(よい歯のコンクール、歯科保健文化賞など)、事例発表(8020推進員活動報告、郡市会での活動報告など)を行い、記念講演(食と歯の健康に関する内容)を行う予定。 事業展開については、継続性を持たすことや、行政との協力関係を構築することなどが課題である。また、県歯単独事業としては、限界が見えており、8020運動推進特別事業も不確定であり、8020推進財団助成事業への申請も視野に入れているが、非常に難しい局面を抱えています。 内容は、研修会(新規推進員の募集、スキルアップコース)、モデル事業の実施、推進員の組織づくり など 健診事業の充実により、健診後に多くの患者が会員診療所に来院するようなシステムづくりを目的として検討を進めています。 1)現行の健診ソフトの改良(事業所、診療所健診) |